最近の若者は語彙力が欠如していると言われています。
明治時代の頃は、
大学を出た方は誰もが高等な言語表現能力を扱っていました。
明治時代の書物を原文で読むと、
とにかく難しい言葉遣いが多用されていますよね。
夏目漱石の「月が綺麗ですね」というように、
比喩表現も多用することが多いでしょう。
ビジネスの現場ではこうした婉曲表現は不適切になりますが、
文学作品を作るなら、逆にこういった表現は必須と言えます。
日本文化大学の建学の精神を理解するには、
まず古い言葉遣いを理解することから始めるべきと言えます。
明治時代とまでは言いませんが、
少なくとも日本文化大学が建造された1976年頃の言語を
読めるようになっておく必要があると言えます。
割と現代語に近いと思われがちですが、
現代語にも難解さにランクがありますので、
高校生程度の知識では読み解くことが困難だと言えるでしょう。
少なくとも日本文化大学の建学の精神は
幼稚な言葉遣いは一切使われていません。
「不断に流動し~」といったことが書かれており、
辞書が無いとなにを言っているのかサッパリ分かりません。
ちなみに「不断」は「日ごろ」と訳します。
「據らなければ~」に至っては漢検1級レベルの難解さではないでしょうか?
ちなみに「よらなければ~」と読みます。
日本文化大学の推薦入試は、建学の精神を理解することと明記されていますが、
これはもしかして建学の精神に書かれている内容を、
子供にも分かるように和訳することかもしれませんね。
建学の精神はワード2ページ分ありますので、解読するのにかなり苦労しそうです。
大学の目的もワード2ページ分で、
これらをしっかりと把握しないと推薦入試は突破できないかもしれませんよ。
話をちょっと脱線させますが、
筆者の高校では「教師の名前をフルネームで書け」
という問題が出題されました。
現代風の名前なので、きちんと教師に興味を持てば誰でも解答できましたが、
教師の名前が旧字だと、誰もがギブアップするでしょう。
みなさんは日本文化大学の前身である、
柏樹書院の創始者の名前を旧字で書けますか?
ちなみに「蜷川親繼」です。
「にながわ のりたね」と読みます。
もしかしたら、テストで出るかもしれませんので、
しっかりと書けるようにしておきましょう。
日本の国語教育は感覚を育てることに注力していると思われます。
文章構成能力を鍛えるよりも、
作者の気持ちを読み取ることに力を入れているのではないでしょうか。
テストでも「この部分の作者の気持ちを述べよ」と出題されることが多い筈です。
「この登場人物は何故、こういったことを言ったのか」といった問題も多そうです。
そして現代の教育は「読む」ことしかさせないことが多いです。
文章を作るといった教育は軽視されがちです。
英語で例えるなら、リーディングばかり勉強させて、
ライティングをやらせない感じになります。
作文をすることはありますが、
それは文学作品として作成することになりますので、
正しい日本語能力を育成させることにはちょっと不向きです。
誰だって、正式な場で倒置法で会話はしませんよね。
体言止めで会話されたら、相手に失礼だと言えます。
では、日本文化大学はそういった日本語の授業を行うのでしょうか?
大学生レベルの正しい日本語を学ぶ授業があっても良い気がします。
最低でも助詞・助動詞を正しく使えるようにならないと困ります。
修飾する用語を文章中のどこに配置すれば
相手が理解しやすいかも練習する必要があると言えます。
日本文化大学は1年の必修にて「文字と表現」という授業を用意していますが、
もしかしたらこの授業にて正しい日本語を学ぶのかもしれませんよ。
こうした語彙力、文章理解力は本を読むことで身に付きます。
辞書に書かれている内容を一字一句見て覚えるのも有用ですが、
やはりこうしたものは実践にて覚えた方が効率的です。
その実践が読書なのです。
現代文書だとかなりアクが強いので、
やはり明治の文豪が作り上げた作品を読み解くのが良いと思います。
現代語に和訳された作品も今はかなりあるので、
日本語力に自信の無い方もスラスラ読めますよ。
なにを読めばいいか分からない方は、
中高の現代文の教科書を読むのが良いでしょう。
その後は、ハードカバーの現代文書や
新聞紙の文字を読むのが良いと思いますよ。
なお、ネット記事は誤字・誤植が多いので、
ちょっとだけ勉強には不向きです。
ネット記事はスピードを求めていますので、
あまり見直さずに投稿ボタンをポチっとしているケースが多いのです。
その代わり、文章校正能力はきちんとプロレベルで、
現代人でもすごく読みやすいですよ。
日本文化大学の学生は、講義の空き時間に図書館に籠るみたいですが、
本を読んで自身の国語力を鍛えているのかもしれませんね。
語彙力を増やすには、やはり本を読むのが一番だと思いますよ。
アニメばかり見ていると語彙力が低下して「わーい!たーのしー!」や
「すっごーい!」しか言えなくなってしまうかもしれません。
語彙力が無いと、法律書はまず読めないでしょう。
そもそも日本国憲法は1946年に作られています。
すなわち、1946年の言葉遣いで書かれており、
当時の言語を理解しないと、憲法を読み解くことが出来ないのです。
憲法を口語和訳した本が売れているみたいですが、
それだけ憲法に書かれている内容が複雑なことを意味します。
「AはBをしてはならない。ただしCにおいては例外とするが、
Dの条件下では禁止とする」
といったことが古語で書かれていたら、誰だって読みたくなりませんよね。
日本文化大学は憲法の授業がありますが、
まずは文章を解読することから始めるのかもしれません。
普段使い慣れた言語でないと、
こういった古語を理解することが出来ないのです。
若者言葉という用語がある通り、
言語というのは時代によって少しずつ変わって行っているのです。
もちろん、読めるだけでは駄目です。
日本文化大学は3年次に専門ゼミに所属し、
学生はそれぞれゼミ発表を行います。
そしてその際も、語彙力が無いとゼミ発表をすることが出来ません。
大学生に相応しい文章を使って書かないと、みんなに笑われてしまうでしょう。
そうしたことも日本文化大学のゼミで学べると思います。
それこそ、印刷する要旨に記載する文字のフォント、大きさ、
行間といったことまで事細かく学べると思います。
要旨の見やすさというのは非常に重要で、
自由に書かれたものは非常に見にくいです。
接続詞やカンマの使い方なども指導されると思いますよ。
末尾全部を「です」で統一されると、
読んでいる方としては嫌になってしまうでしょう。
ビジネス文章は意外と「ます」で統一されていますが、
それでも表現を色々と工夫して、読み手に飽きさせないように、
かつ分かりやすいように作成されているのです。
文章作成能力は大学時代にしっかりと鍛えておきましょう。
日本文化大学は警察官に強い大学です。
多数の警察官志望の生徒が日本文化大学に集います。
そして警察官採用試験には小論文作成があります。
履歴書の志望動機はテンプレでも問題ありませんが、
こうした小論文を作成するには、高レベルの文章作成能力が求められます。
そのためにもやはり、高度な語彙力を備えておきたいところです。
日本文化大学はそこまで国語力を鍛える授業を行いませんので、
そのあたりは独学で学ぶ必要があると言えます。
小論文対策は日本文化大学で出来ますが、
語彙力は日常的にコツコツ蓄える必要がありますので、
1年次から読書を習慣付けて、語彙を増やすのはいかがでしょうか。
自身が扱える語彙が増えれば、相手が難解な言葉を使っても、
理解することが出来ますよ。
警察官として働くと、
様々な一般市民の方とコミュニケーションを取る機会がありますので、
高レベルな会話についていくためにも、
色々な言語を身に付けておくのは必須と言えるでしょう。
日本文化大学でしっかりと語彙力を身に付けましょう。